Process

ヤマハリニューアルピアノの再生工程

ヤマハ「リニューアルピアノ®」はヤマハ株式会社の指定した当社修理工房で、下記の厳密な工程を経て生まれ変わります。
ピアノ作り・ピアノ修理の経験豊かな技術者により一台一台入念に仕上げられ、安心してお使いいただけるピアノです。

1.外装外し

内部の細かい部分まで手が行き届くように、まずネジで外せる全ての外装パーツを取り外します。


2.マスキング

塗装するときに塗装面以外に塗料がつかないように、マスカー等を用い養生します。


3.ピアノ外装修理(ピアノ塗装、研磨)

一番時間をかけて行う工程です。
深い傷は埋め、細かな傷も修正し平滑性を出した後、塗装をし直します。使う塗料も品番によって10種類以上。化学変化しないよう厳重に保管されています。

塗料乾燥後、細かな凹凸を研削し、平滑性を出します。研磨剤を使用し、研磨します。使う研磨剤、研磨機は品番、塗装に応じ使い分け仕上げて行きます。


4.ハンマー整形

鍵盤の動きを弦に伝えるためのアクション。
その弦に直接触れるハンマーに刻み込まれた弦跡を取り、発音の基礎となる形や硬さを整えます。


5.消耗部品などの修理・交換

ピアノにはアクション機構だけでも約5,300点もの精巧な部品が使われています。
この部品の細かな部分まで念入りに点検し、必要に応じて修理・交換を行います。


6.チューニングピン・弦・ペダル・蝶番などの錆落し

金属部部は錆や変色が発生していることもあります。
チューニングピンや弦をスチールウールやワイヤーブラシで丁寧に錆を取り除き、ペダルや蝶番は専用の研磨剤を使用し磨き上げます。


7.鍵盤研磨

鍵盤は表面だけでなく、側面や裏側にも気を配ります。専用洗剤で手垢など汚れをきれいに取り除き、表面は細かな傷まで専用研磨剤を使用し研磨します。
バフがけの後は傷跡もなく、光沢のある鍵盤に仕上がります。


8.内部清掃

組立てる前に雑音や調整不良を起こさぬよう内部を隅々まで丁寧に清掃し、特に、弦の周囲は発音の支障に繋がるため念入りに行います。


9.整調

鍵盤・アクションの動きをヤマハ基準に基づいた調整方法で細部まで全て調整しなおします。
鍵盤の深さは様々な厚さのパンチングペーパーを使い調整し、88Key全ての鍵盤を均一にします。


10.調律

弦は時間が経てば伸びてきます。弛んだ弦はもちろん、全ての弦を正しい音程になるように調律します。
また、アコースティックならではの個体差があるため、音色を整える整音行います。


11.外装組立

修理、調整の終わった全ての外装パーツを組み立てます。


12.裏側清掃

組立が終わった後、裏側の発音に最も重要な響板や支柱の埃をすみずみまで掃除します。


13.全体点検

全ての工程が完了したピアノは、全体を外観・動作・発音・雑音に問題がないか厳しくチェックされ、検査合格のピアノに「整備表」が付けられ、ヤマハ「リニューアルピアノ」として出荷されます。
お手元に届いた段階で販売店が「販売店保証書」を発行いたしますので、安心してご使用いただけます。

ヤマハリニューアルピアノには目印としてステッカーが貼られています。(外装黒のピアノのみ)。
(ステッカーは剥がしてご使用いただけます。)